しくみが分からなくても使えるもの、って結構あると思います。
テレビの構造は、あいかわらずわかりませんが、使い方はわかります。
最近はテレビでyoutubeを見られるようにもなりました。
原理はわかりませんが。
カイロの技術では、経験則から使われているものがあります。
初期のカイロは頚椎の矯正だけで、他を触るのを禁じていたようでした。
でも、他の関節のゆがみが頚椎だけで無くなるのか、と疑問に持った術者達が多くの症例にいろんな技を使い情報を集め、あみだした技術が多くあります。
技術ありき、なので理屈は後付けのものが多かったりします。
背骨を、首から仙骨まで1つ1つ矯正していくのも正しいですが、首と骨盤の矯正だけでもカラダのバランスがとれたりします。
「SOT」(仙骨後頭骨テクニック)という技術です。
患者さんの反応を見つつ、首と骨盤に施術をしていくスタイルです。
「骨の矯正」が目的でなく、「脳脊髄液」の循環を本来のものに戻すのが目的です。
脳や脊髄は、強力な硬膜で守られています。
何かの拍子や怪我や生活習慣などで、硬膜がねじれたりして脊髄液が循環しなくなると不調をおこしカラダ全体に悪影響が出る、というものです。
うつぶせになってもらい、骨盤の下にクッション付きのクサビを入れるやり方を接骨院でも見かけると思います。
それは、SOTの技術かもしくは「模倣」と言えるかと。
脳脊髄液が目的でない施術をする術者もいますので…
ここまでSOTの事を書きましたが、他にも首と骨盤の矯正をメインで行う施術体系があります。
自分が大好きな「トムソンテーブル」です。
長年の腰痛を解消してくれたメインの技術なので、愛着がメチャクチャあります。
マジで、腰痛が治ったので数週間感激し続けましたからねぇ。
施術直後は ( ゚д゚)ポカーン でしたよ、腰痛無いんで。
このトムソン、検査法の中で首の動きを確認します。
首中心で骨格のゆがみがあると一定の法則で、うつ伏せ時に足の長さが変動するんですよね。
そんな時は優先して首の矯正を行います。
本来は動くはずの方向に首の関節が動いていない
↓
カラダが違う関節・筋肉を使ってそれに近い動きで代替わりする
↓
本来の用法でないので、どこかに無理がくる
↓
カラダが疲れやすい・痛みが出やすい。
という負の連鎖が起こっているとして施術します。
実際、足の長さが左右違っていれば疲れます。
片っぽクツはいて、反対はハダシだったら歩いて疲れますよね。
その後、うつ伏せのまま足を上げてもらい仙骨のズレを確認しつつ矯正。
あとは足の長さの差を確認しつつ矯正していく、というものです。
大事なのは、10分の1ミリ単位でのズレの目視なんですが、詳しくは別の機会に。
ゆがみがバランスを悪化させてる、というわかりやすいモノですが、ぶっちゃけなんでそうなるのかわからない範囲もあります。
膨大な経験からの答え、です。
人間ってスゴイですね。
最近、いろんな面で理論武装をしてしまいがちでしたので、書いていて実践の大切さを再確認できました。
自分もこれだけ膨大に経験積んでるんだから、なにか新しい手技療法でも編み出してみようかと思ったりしました。