腰痛対策

腰痛と腹筋、時代の変化もプラスして

一昔前、自分が学生の時に「うさぎ跳び」というトレーニングがありました。

しゃがんだ状態で手を後ろに組み、くりかえしジャンプして大腿四頭筋など下半身を鍛える、というものです。

今では、半月板を損傷しやすくなる・メリットよりデメリットのほうが大きい・股関節やハムストリングスの強化の方が効果的、などの理由から行われなくなりました。

 

常識」と思われたことが「非常識」になった経験をしました。

 

で、最近また同じような事があったのをご存知ですか?

今度は腹筋です。

 

カナダ軍は体力テストの項目から腹筋運動を除外しましたし、アメリカの海軍でも年2回行われる体力テストから腹筋を除外する動きがあります。

日本でも、2016年に日本バスケットボール協会は腹筋運動、いわゆる「上体おこし」が椎間板を損傷しやすくなるので推奨しない、としました。

その裏付けとなるのが、カナダのウォータールー大学(University of Waterloo)のスチュアート・マックギル名誉教授(Professor Emeritus Stuart Mcgill)の研究からです。

このスチュアート教授は国際腰椎学会に所属されていて、椎間板や筋肉に関して色々知っているスゴイ人です。

この人が言うんだったらまず間違いは無い、レベルの人です。

プリンで例えたらモロゾフとか、焼き菓子だったらヨックモックだとかのレベル。

 

その内容を簡単に解説すると、腹筋運動だと椎間板を損傷するからやんない方がいいよ、ってものです。

 

自分も実際その通りだと思います。

医師から腹筋を指示されて、一生懸命やりましたが違う所が痛くなりました。

この「腹筋運動」はおもに大腰筋大腿四頭筋の一部を強化する運動なので、腰痛対策の運動とは違うんですが、知りませんでしたしね。

 

話を戻します。

マック先生は、腹筋鍛えるなら「腹筋運動」より「カールアップ」やんなさいや、とおっしゃっています。

 

★マック先生のカールアップ運動

①あおむけになり、両手を開いて腰の下に入れます。手のひらを下に向けます。

②片方の膝を立てます、反対の足のつま先は上に向けます。(腹筋に負荷をかけやすくなる)

③手に腰を押し付けながら上体を起こします、カラダは真っすぐキープして角度は約20度、伸ばした足のつま先が見えるくらい。

④左右入れ替える。

 

補足としたら、力むときに息を吐くといいし、カラダを起こすとき骨盤と肋骨を近づけるイメージがあるとなお良い、筋肉を意識できるんで。

ガツガツとトレーニングって感じではないですが、腹直筋にしっかり効かせることのできる効果的なトレーニングです。

 

この「カールアップ」の他に「プランク」も行うと、腹筋を中心として体幹を連動して使えるよう強化できます。

以前、記事を書いたので、ソチラも参考にしてください。

https://jinboojisan.com/2017/11/07/%E3%81%A9%E3%81%93%E3%81%AE%E7%AD%8B%E8%82%89%E3%82%92%E5%BC%B7%E5%8C%96%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%89%E8%85%B0%E7%97%9B%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%AB%E3%81%8F%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%82%8B%EF%BC%9F/

 

カラダを自由に使えるようにトレーニングするコツは「多関節」でトレーニングする事です。

1つの関節だけの運動って、実際の動作のなかでは効果的に使える物はズバリ少ないです。

 

腰痛を防ぐためにも腹筋は必要ですが、腹筋だけで腰痛に対抗するワケじゃありません。

背筋・殿筋・大腿など連動して使っているので、連動させながら強化していけば腰痛に対抗できます。

 

結論

腹筋運動は時代遅れ、効果的なトレーニングをやろう

 

時代ごとに流行はあるもんです。

実は時代に関係なく存在する強化法もあるんですが、またの機会に紹介します。