骨盤矯正

足の長さって変わる?

今回は足の長さの左右差が腰痛とどう関係するか、つらつら書いていきます、漢字いっぱいなんで、お好きな方だけどうぞ。

 

そもそも足の長さって変わんないんじゃない?と思われる方、多いと思います。
骨の長さが一日で変動する訳は無いですし、海綿体みたいに血液流入で肥大する事もないわけです、逆に肥大したらスゴイ。
足というか脚の長さを正確に測ろうとするなら(転子果長の測り方)、大腿骨の大転子(まぁ触れる範囲の太ももの骨の一番上外側と思って)から外くるぶしまでの長さを言うんですが、これは骨折や手術や変形しちゃわなければ差は出ないはず、では、脚長差の原因は何か?

見かけ上の長さ(棘果長)と実際の骨の長さ(転子果長)の差が原因です。
測る場所が違うんですが、見た目の長さがざっくり棘果長でして、骨盤の傾きも絡んできます。
仙腸関節の回旋の左右差と腸骨の高さの差が実際の足の骨の長さに加わるので、長さが異なる、って訳です。

んで、足の長さが左右で1㎝違うとしましょう、右が長いと設定します。
あとは何かの運動をする時に筋、骨格、靭帯など動きによって変化していくんですが、歩行が手っ取り早いかな。
とりあえず歩きます、歩く時に片足で体を支える体勢や後ろに蹴りだす動作がありますが、お尻や腰や背中や首の筋肉が1㎝の脚長差をカバーする動きをします。
足の差は骨格を自分で寝返りをうつとか矯正してもらうかで解消されないうちはあり続けるので、カバー動作は続き、同じ筋肉が使われ、疲労し短縮していきます。
すると、首肩腰の痛み、さらには神経が筋に圧迫されることでの神経痛が起きたりします。
差が1㎝でも怖いのに、それが2㎝3㎝になったら?非常に厄介な事になります。
歩かなきゃそういうカバーする動作も発生しないんですが、歩かないわけにはいかないですからね。
なるたけ体のバランスは良い方が、体への負担も少ない訳です。

足の長さで差が出る事実を知ったのは、カイロプラクティックの知識を学び、脚長差があると知り、臨床で経験を積んだからですけどね。
治療家駆け出しの頃は、仙腸関節は動かないもんだと思い込んでいたので、脚長差に対するやり方が随分限られていたように思います。
コペルニクス的転回ってこういうことか、と、実感したもんです。
だから、脚長差をホントの意味で知らないうちは腰痛の人の脚長差なんて見もしなかったので経験も積めなかった訳です。
そのときの職場の同僚も仙腸関節が動くはずが無い、という意見の方ばかりだったからね。
でもカイロプラクティックの教本を読んでみると、脚長差や仙腸関節の回旋なんかは当たり前でしたので、いろんな意味でショックでした。
そんじゃぁ確かめてやんよ、とその考えで色々経験を積んだら、腰痛治療の一助になった訳です。
ディバーシファイドやトムソンテーブル、MRTとか一瞬で矯正出来る技術の色々を習得する原動力になりました。

そんなわけで、足の長さが違うと腰痛になりやすいです。
なのでなるたけ足の長さをそろえて、ハッピーな人生を歩みましょう。

手技療法の中で、筋肉筋膜系の治療技術が痛みを取りやすいので注目されますが、神経系や骨格系、経絡経筋系の技術も併せて使っていかないと、
数日は痛くないけどまた痛くなったよ先生、となってしまうので、治療家は少なくとも骨格系の技術が欲しい所だと思うわけです。
手技療法の種類はたくさんあるけど、単体で全てに効果あるのは指圧かマッサージくらいのもんで、あとはいくつかを組み合わせて使ってあげると治療効果があがる。
骨格系と動作回復系、神経系と経絡系とか。

例えるなら、スイカに塩かけると甘くなる、みたいな、意外な組み合わせが施術でもおきたりします。