柔道整復師・鍼灸師の神保です。
今回は、あなたに腰痛体操についての役立つ知識を提供します。
腰痛になって接骨院などに行き、痛みがかなりおさまってきたら
『腰痛体操』を教えてくれると思います。
あちこちの治療院へ行って色んな腰痛体操を習った方もいるのでは無いでしょうか。
腰をあげて数秒キープ、とかハーフスクワット20回とか色々覚えた方もいるでしょう。
自分も教える側なのでごちゃ混ぜで教えていました。
ある時ほんの気まぐれで
『この体操は筋力アップ』
『この体操は柔軟性向上』
と教えてあげたら、数か月間しっかり続けてくれた事がありました。
通常は「忙しくてやってないです~」と後日お返事いただけます(泣き笑い)
以後、腰痛などの体操をアドバイスする時は
「この体操には、こういう意味があるよ。」
と、しっかり理由を言う事にしました。
そんなわけで、今回は腰痛体操の狙う効果を説明してゆきます。
目次
・腰痛体操は2種類『筋力強化系』『柔軟性向上系』
・まとめ
ラジオ体操の効果
例えば、ラジオ体操の狙う効果をお教えしましょう。
ラジオ体操は、ご存知の通り一定の決まった動作からできている一連の体操です。
一通りまるまるやることで、筋肉・関節をまんべんなく動かすことができます。
すると柔軟性UP・血行増進・骨の成長や活性化(骨密度の回復)を期待できるスグレもの。
60年以上昔の体操ですが、完成された体操の1つです。
伸ばすところは伸ばす、大きく動くところは大きく動くなど、ちゃんと体操することがポイントです。
はじめは、テレビでもyoutubeでもスマホでもなんでもいいので、動画とか音楽を用意してみましょう。
何にもなくても体操できるとメリットがあります。
いろんな場所で出来たり、誰かに教える事ができます。
大事なポイントですが、ラジオ体操で確実に効果を出すやり方があります。
それは、キッチリした動作でやって、1~3か月続けることです。
はじめから「3か月」と考えるとウンザリしますが、「習慣」にしてしまえばラクです。
習慣化には、まず3日つづける事。
3日できればカラダと脳がなじんでくるので、「まず3日だけやってみようかな」くらいのユルさではじめましょう。
3日できれば→3週間はすんなりできます、毎日でなくとも週に5回できれば花マルです。
3週間できれば→3か月も圏内です、決まった時間にやるようにすればなおさら簡単です。
いろいろ書きましたが、はじめは「とりあえずやってみる」で正解です。
最初から完璧をめざすより、とりあえずやる方ができるようになりますし。
腰痛体操は2種類『筋力強化系』『柔軟性向上系』
次に、腰痛体操です。
これはいろんな人がいろんな事を言ってるので、どれが正解か間違いかワカンナイですよね。
『腰痛にも種類があり、それに対応するモノをやらないと意味が無い』ので、全てに効く1つ、ってのは無いです。
腰痛の状態に対応しています、例えればラーメンのスープと麺の関係です。
濃いめの味噌味には、太いちぢれ麺が合うように、Aが原因の腰痛にはAを改善する方法が。
Bという原因での腰痛には、Bの原因を解消できる方法が必要になります。
腰痛体操の分別としては『筋力強化系』と『柔軟性向上系』の大きく2つです。
「血流増加」の効果も重要ですが、2つのどちらでも改善できるので他の記事で説明します。
筋力強化系は、筋トレです。
筋トレには、神経系の強化と筋量の増加の2要素があり、両方効率よく行いたいです。
神経系強化には「まぁまぁ」の負荷で「20回位を2セット」途中休憩は「30秒以内」が理想形。
筋トレやってない人なら、とりあえず筋肉へ負荷をかければ神経系から強化されるので、1~5回位を1セットでも効く。
筋量増加なら「限界ギリギリ」の負荷で「10回位を3セット」途中休憩は「1分以内」が良い。
このルーチンならば、筋肉をポコポコ増やせる。
トレーニングの基礎知識として、10回位は同じ動作をやらないと筋トレにはならない事を知っておきましょう。
余談ですが、筋の超回復(筋断裂の回復)は48~72時間とされていますが、個人的には疑問に思っています。
太ももの内側を挫傷した時、まともに歩けるようになるまで1月はかかった事がありました。
回復が3日でできるならば、なぜこんなに時間がかかるのか、と思ったわけで。
72時間の回復ルールは神経系なのではないか?と思います。
以上の事から、筋トレ初心者は中3日休憩を入れた方が効果的に強化できると仮説をたてました。
血流増加を狙うなら毎日もアリかと思いますが、中三日休憩の考えも参考にしてみてください。
柔軟性向上系はストレッチです。
で、ストレッチなら30秒以上やらないと意味が無い、という事をご存知でしょうか。
この30秒以上ってのは、筋肉内のセンサーが鈍る時間です。
筋肉が「伸びた~気持ちいいからこのままでいいや~」と思ってくれます。
10秒とかだと「伸ばした分切れちゃ危ないから縮めるよ~」となって柔軟性が上がりにくいです。
筋肉は伸ばしすぎると切れます、防御反応として伸びた後は切れないように縮みます。
伸び縮みは「筋紡錘」というセンサーが感知して判断しています。
ストレッチは「筋紡錘」をうまくごまかす事で伸ばせます、伸びた後もう1回やるとさらに伸ばせます。
ストレッチ時は呼吸を自然に、つらくない伸び感でやるのがコツです。
『腰痛体操』ですから腰痛に効果が無いと意味が無いですよね。
背中や体幹、お尻太ももなどの筋力強化・柔軟性向上が狙える体操なら『腰痛体操』としていいでしょう。
しかし、その人にとって回数が足らないとか、硬さが原因だが伸ばす時間が足らなくて原因が改善できないならば、腰痛は変化なしなのであなたの腰痛に対応した体操・強化等をしていきましょう。
まとめ
自分に合った『腰痛体操』をしっかり教えてもらい、しっかり体操しましょう。
ラジオ体操をするだけならみんな同じでいいです。
ですが、腰痛って個人個人で様子が違うから、同じ体操でみんなが良くなる理由は無いです。
ちゃんとした治療院で「あなたにあった腰痛体操」を担当の先生から個別に教えてもらうのが1番良いです。
補足
そもそも、良い担当の先生がいない方向けの記事を書いておきました。
>>いい治療家の見つけ方
こちらも参考にしてみてください。